斎藤隆夫


1940年の反軍演説で有名な斎藤隆夫宛に送られた一般国民
の手紙を数種読んだ。一般の国民の当時の感情や思い等は
記録として残る事がなく把握しづらいが、時に手紙の形で
知る事ができる。


直接戦時の体験が聞くことができなくなってきた今日では
こういう史料が貴重だろう。


やはり厭戦気分が蔓延してる状態であった事がよく分かった。
一部の声を取り上げて、それを当時の全体とするのは多少
乱暴ではあるが、祖父母から聞いてる話と総合してみても
ほぼ間違いないだろう。東亜新秩序の建設を信じて、塗炭の
苦しみを味わってきた国民にとっては、所謂近衛3原則は甚だ
受け入れ難い声明であっただろう。


こんな厭戦気分、感情を持ち合わせて「お国のために」と命を
投げ出していった膨大な数の人々の事を思うと、なんというか
堪らなくなる。


どんな理由であれ戦争は絶対にしてはならない。軍備の肯定は
必ず戦争に繋がる。